プレスリリース
東京大学大学院経済学研究科・経済学部の阿部誠助教授は、One-to-Oneの広告配信に関する特許を出願し民間企業とライセンス契約を結んだ。 以下は特許の内容を紹介したものである。
『ブロードバンドの発達により、動画広告を契約者レベルで制御するOne-to-Oneの広告配信が可能になってきた。 この特許では、どの広告をだれに配信するかを広告主にとって公平かつベストになるような市場原理に基づいたメディア計画が提案されている。 ここでは、様々な属性で定義された視聴者による広告視聴がオークションによって広告主間で売買されるような広告市場を想定するが、一定の条件の下では、オークションを実際に開催しなくとも、この結果を数学的に求めることができることが示されている。
このシステムは従来のメディア計画に比較して、(1) 多数の広告主を同時に考慮できる、(2) メディアの価格は広告主の需要に応じて決まる、(3) 全ての広告主にとってパレート効率的な配分になる、などの特徴をそなえ、ニューメディア広告業界に新しいビジネス形態をもたらす可能性もある。 さらに、携帯電話広告への応用や広告以外の分野への拡張も提案されている。 このシステムは汎用性が高いので、公共性を保つために東大のTLO機関のひとつである先端科学技術インキュベーションセンター(CASTI:http://www.casti.co.jp)を通じてビジネスモデル特許として出願されている。』