GBRCの基本理念

 21世紀の日本企業は、市場、技術、社会といった企業環境が、世界規模で大きく変化している中で、いかにしてビジネス知を形成していくのかという経営課題に直面している。こうした状況下で、特定非営利活動法人グローバルビジネスリサーチセンター(GBRC)は、国際的なビジネス知の創発とインタラクションを基本理念として設立されるものである。

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大学と企業の連携の場

 これまで日本では、理工系の分野等での大学と企業の連携は進んでいたが、不思議なことに、ビジネス研究の分野では、企業は研究の対象にはなりえても、企業自らが大学との間で連携しあいながらビジネス知を創発していこうという動きには乏しかった。しかし、いまやビジネス知の創発のためには、企業単独ではなく、研究や高度な人材育成の面でポテンシャルの高い大学とのインタラクションは欠かせない。そのことは同時に、ビジネス研究の分野で、活力に富み国際競争力のある大学づくりにもつながるはずである。そこで、GBRCでは、世界のトップレベルのビジネススクールとの日常的なコミュニケーションの場、さらに産業界との共同研究の場を作り出すことで、

@ 世界に誇れるビジネス知の教育研究ネットワークの確立

A 研究者、特に若手研究者に世界最高水準のビジネス知の教育研究環境の提供

B グローバル・インターンシップ等を通じて、国際社会に通用する人材の育成

C 得られたビジネス知を広く社会にフィードバックすることでの普及・教育

を目指すものである。

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ビジネス研究者の国際交流の促進

 GBRCは、世界のトップレベルの大学との共同研究、学術講演会・研究会・シンポジウムの企画・運営、世界トップレベルの研究者の招聘、そして若手を中心とした研究者への支援プログラムを企画・実施するだけではなく、日本国内や海外の大学、ビジネススクールが独自で行うビジネス知に関する学術研究の助成も行う。まさに、国境や大学・企業の境界を越えた研究者間のコラボレーションの機会を創出し、国際的な産学連携のためのリエゾン機能を発揮することに貢献することを目指している。

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ビジネス研究者の支援

GBRCは、大学院生や研究者レベルでの国際交流にも力を入れたい。特に、ビジネス研究のために日本の大学院に留学している外国人は、博士号を取得しようとする場合、しばしば困難な状況に置かれる。ビジネス研究を行う大学院では、通常、日本人の大学院生でも5年の年限で博士号を取得することはまれである。そのような日本の高等教育の現状では、海外からやってきて言葉のハンディキャップを抱えながら、5年で博士号を取得することはほとんど不可能に近い。しかし、留学生の場合、大学院での年限を超えて研究を続けようとすると、奨学金も学費免除も受けられなくなり、さらにはビザの取得までもが難しくなってしまう。こうした留学生をはじめとしたビジネス研究の分野の研究者を経済的、地位的にも支援し、研究の機会を提供することは国際協力の観点からも大きな意義があると考えるものである。

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Copyright 2002 Global Business Research Center