16巻2号
2017年4月25日発行
オンラインISSN 1347-4448,印刷版ISSN 1348-5504
発行 特定非営利活動法人グローバルビジネスリサーチセンター(GBRC)
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グローバル・エコシステムでのプラットフォーム戦略の成功要因
立本博文
pp. 61-104
プラットフォーム企業の台頭は顕著であるにも関わらず、既存研究のプラットフォーム戦略の理論モデルには国際的・地理的条件が含まれていない。本研究は1994−2007年の日韓台の半導体製造装置産業の取引データを用いて、半導体装置企業の新興国市場展開がプラットフォーム戦略にどのように影響するのかを実証分析した。実証分析の結果から「高い新興国市場向け販売率」は、プラットフォーム戦略の効果を高めることがわかった。また、「ハブへのポジショニング」「オープン標準対応製品の高販売率」「新興国向けの高販売率」には強い正の交互作用が存在することもわかった。すなわち、プラットフォーム企業が競争優位を獲得するためには新興国展開が不可欠な条件であることがわかった。
キーワード:プラットフォーム戦略, グローバル・エコシステム, オープン標準, 半導体製造装置産業-
立本博文 (2017)「グローバル・エコシステムでのプラットフォーム戦略の成功要因」『赤門マネジメント・レビュー』 16(2), 61-104. doi: 10.14955/amr.0161116b
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- < 経営学輪講 >
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「ラディカル」な技術変化とは何を指すのか―経営学輪講 Tushman and Anderson (1986)
岩尾俊兵, 中野優
pp. 105-116
産業における技術革新はどのように発生し競争環境にどのような影響を及ぼすのだろうか。上記の研究課題に対し、3産業のパネルデータを用いて接近したのがTushman and Anderson (1986) である。彼らの発見は、産業において長期間のインクリメンタルな技術変化が断続的で「ラディカル」な技術革新によって中断され、また、技術革新にはある産業に属する企業が既存の能力で対応可能な、①能力増強型とそうでない、②能力破壊型のものがあるというものである。ただし、彼らはラディカルか否かの判断を特定指標の向上率で行っており、図表の作り方によってはラディカルなイノベーションというよりも連続的な技術のブレークスルーのようなものを測定している可能性もある。それによって技術変化が競争環境に与える影響を一部見逃しているかもしれない。
キーワード:イノベーション・マネジメント, 破壊的イノベーション, インクリメンタル・イノベーション, ブレークスルー, 継続的改善-
岩尾俊兵, 中野優 (2017)「「ラディカル」な技術変化とは何を指すのか―経営学輪講 Tushman and Anderson (1986)」『赤門マネジメント・レビュー』 16(2), 105-116. doi: 10.14955/amr.0170413a
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