16巻3号

2017年6月25日発行

オンラインISSN 1347-4448,印刷版ISSN 1348-5504
発行 特定非営利活動法人グローバルビジネスリサーチセンター(GBRC)

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< 査読つき研究ノート >

競争ダイナミクスの文献サーベイ

柴田健一, 立本博文

pp. 117-160

本稿では競争ダイナミクスの主な先行研究のレビューを実施した。競争ダイナミクスは、企業の競争行動が競合企業のどのような反応を引き出し、それがどうパフォーマンスにつながるのかを実証的に研究する領域である。競争ダイナミクスの歴史はまだ浅いが、近年は多くの研究成果が発表されている。本稿では、競争ダイナミクスの研究の中から主要な論文を抽出し、そこで用いられている具体的な説明変数、被説明変数を整理し、競争ダイナミクスの研究領域を明確にすると同時に、現時点での当該分野における研究の成果について詳しく議論していく。
キーワード:プラットフォーム戦略, グローバル・エコシステム, オープン標準, 半導体製造装置産業アクション・レスポンス・ダイアド, 競争レパートリー, マルチ・マーケット・コンタクト, 相互自制, レッドクィーン効果, 市場共通性と資源類似性, AMCフレームワーク

柴田健一, 立本博文 (2017)「競争ダイナミクスの文献サーベイ」『赤門マネジメント・レビュー』 16(3), 117-160. doi: 10.14955/amr.0160726a

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< コンピュータ産業研究会 >

シンギュラリティは近い―世界の課題をテクノロジで克服するには

牧野司

pp. 161-165

人工知能、生命工学、製造技術などのテクノロジが、現在の延長線上では考えられないようなスピードで進化を始める時点を「技術的特異点 (テクノロジカル・シンギュラリティ) と呼ぶ。シンギュラリティに到達すると、あらゆる社会生活およびビジネスに大きな変化が生じると考えられている。「人工知能が人類を滅ぼしてしまうのではないか」という懸念がある一方、「幾何級数的に進化するテクノロジにより、世界の抱えている課題はそのほとんどが解決可能である」という明るい未来予測もある。「テクノロジカル・シンギュラリティ」という言葉を初めて提唱した未来学者レイ・カーツワイル氏は後者の考えで、カリフォルニアのシリコンバレーに「シンギュラリティ大学」を創設した。世界中から優秀な頭脳を集めて世界の問題解決に挑むと同時に「エグゼクティブ・プログラム」などを通じてその考えを全世界に広めようとしている。本講演では、講師が本年7月に米国シンギュラリティ大学・エグゼクティブ・プログラムで学んできた内容をベースに未来はどうなるのか、私たちは何をすべきか等について述べていく。
キーワード:シンギュラリティ, 人工知能, ロボット, ユニバーサル・ベーシックインカム, シンギュラリティ大学

牧野司 (2017)「シンギュラリティは近い―世界の課題をテクノロジで克服するには」『赤門マネジメント・レビュー』 16(3), 161-165. doi: 10.14955/amr.0170222a

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