藤本隆宏教授(GBRC理事)・新宅純二郎助教授(GBRC常務理事)
編著『中国製造業のアーキテクチャ分析』が出版されました
藤本隆宏教授(GBRC理事)・新宅純二郎助教授(GBRC常務理事)編著の
『中国製造業のアーキテクチャ分析』東洋経済新報社(4200円)
が出版されました。内容を「はしがき」から抜粋すると、
本書は、中国製造業を「アーキテクチャの産業論・戦略論」という一貫した
視点から実証的に分析しようとの試みである。製品アーキテクチャ論の産業論・
戦略論を、中国製造業の産業構造・企業行動・競争戦略・産業競争力などの分
析に応用しようとする試みであり、その意味で、中国産業論・企業論に新たな
論点と枠組を提供しようとしている。急成長を続ける中国製造業の諸分野にお
いて、なぜ多数の企業が参入して分散的な産業内構造が形成されやすいのか。
なぜ価格競争が激化し地場企業のR&D活動が阻害されやすいのか。なぜ、外国
製品の模倣と改造という戦略で中国企業が膠着状態に陥りやすいのか。なぜ中
国企業は汎用部品の寄せ集め的なモジュラー製品で競争力を発揮しやすいのか。
多くの中国産業で繰り返し観察されるこうした現象に対して、本書では、通常
の産業分析・戦略分析の道具に加えて、アーキテクチャ論の分析ツールを一貫
して適用する。本書は、「アーキテクチャ・ベースの中国産業論」なのである。
目次をご紹介すると
第1章「アーキテクチャ発想で中国製造業を考える」(藤本隆宏)
第2章「中国産業のアーキテクチャ特性とわが国空洞化論」(伊藤薫)
第3章「オープンな改造競争―中国オートバイ産業の特質とその背景」
(大原盛樹)
第4章「疑似オープン・アーキテクチャと技術的ロックイン―中国オートバイ
産業の事例から」(葛東昇・藤本隆宏)
第5章「アーキテクチャ論からみた産業成長と経営戦略―オープン化と囲い込
みのダイナミクス」(太田原準・椙山泰生)
第6章「中国モジュラー型産業における日本企業の戦略―カラーテレビとエア
コンにおける日中分業のケース」(新宅純二郎・加藤寛之・善本哲夫)
第7章「中国半導体産業におけるプロセス・アーキテクチャの変化」
(王淑珍・新宅純二郎)
第8章「中国の自動車産業と製品アーキテクチャ」(李春利・陳晋・藤本隆宏)
第9章「中国企業の製品開発―動態分析・比較分析・プロセス分析の視点から」
(藤本隆宏・李春利・欧陽桃花)
第10章「中国市場戦略に向けた共生型製造モデル―日中企業間連携の模索と
マネジメント上の留意点」(北真収)
終章「中国産業のアーキテクチャ―シナリオと日本企業の戦略」(藤本隆宏・
新宅純二郎)
編著者お二人のコメントによれば、最初は気軽に始めた企画だったが、進めて
いるうち、遅れているうちに、皆さん力がはいり、しっかりした研究書に仕上
がったということのようです。
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