『赤門マネジメント・レビュー』 Vol.4, No.6 発行!!
ダウンロード数ランキングも更新
『赤門マネジメント・レビュー』 Vol.4, No.6が発行されました。
http://www.gbrc.jp/GBRC.files/journal/amr/index.html
目次と要約は下記の通りで、先月から、コンテンツ・シンポジウムの講演要旨の
連載と「解説」という形でネットワーク分析用ソフトウェアのマニュアルの掲載
を始めました。研究会報告は無料でダウンロードできます。
1. 山下勝・御影雅良・太田良一
〔連載:コンテンツ・ビジネスの未来〕
「第二回 競争力を生み出すプロデューサー力とは?」pp. 261-280
優れたコンテンツを開発するためには、実に多くの要素が必要とされる。資金
調達の方法、マーケティング、知的財産権の問題等。ここでは、これらの要素に
も関連するが、実際にコンテンツを開発する主体として、プロデューサーと呼ば
れる人々に焦点を定める。この視点からすると、競争力のある優れたコンテンツ
を開発する決め手となるのは、プロデューサーのもつ能力ということになる。し
かしながら、われわれは、そこにいったいどのような能力が求められているのか
をよく知らないでいる。本セッションの意義はまさにここにある。優れたプロ
デューサーに求められる能力とはいったいどのようなものなのか。
この重要かつ興味深いテーマについて議論するため、本セッションは実際にハ
リウッドにおいて映画製作を行ってきた御影雅良氏、そしてNHKにおいてドキュ
メンタリー番組のディレクターを務める太田良一氏の経験や考え方を説明しても
らった。構成としては、まずモデレーターである山下より、議論を進めるうえで
のフレームワークと仮説を提示し、それに続いて御影氏と太田氏の両名の具体的
な話が展開される。
2. 稲水伸行・竹嶋斎
「解説 ネットワーク可視化の技法―Pajekの使い方」pp. 281-302
連載「ネットワーク分析と可視化の技法」の第二部である「ネットワーク可視
化の技法−Pajekの使い方」では、UCINETに組み込まれている大規模ネットワー
クの解析ソフトウェア、Pajekの解説を行う。Pajekでは、UCINETと同様にネット
ワーク分析に関する様々な指標を計算することも可能だが、本稿においては
Pajekのネットワークの描画機能に絞って解説をする。
ネットワーク分析をする際の基本は、ネットワークを描いてみることである。
しかし、これまでは適切なツールがなく、大規模ネットワークの描画は非常に困
難であった。また、描かれたネットワークを分析に応じて整理するためには煩雑
な手作業が必要だった。大規模なネットワークの分析・描画を行えるPajekはこ
れらの問題に対処するための優れたソフトウェアと言えよう。本解説ではPajek
の描画機能を解説するわけだが、本解説がネットワーク可視化の技法習得の入り
口になれば幸いである。
本解説は2-1から2-10までの10項目で構成されている。これら10項目は次の三
つに大きく分けられる。2-1から2-5では、データの読み込み、描画、保存という
一連の流れを簡潔に解説する。2-6から2-8では、読み込みファイルにコマンドを
入力することでネットワーク図を高度にカスタマイズする方法を解説する。2-9
と2-10では、時系列で変化するネットワークを描画する方法を説明する。
3. コンピュータ産業研究会
藤本隆宏
「アーキテクチャの比較優位に関する一考察」pp. 303-312
本稿では、設計概念とリカード的な比較優位論との融合を試みる。製品費用
は、生産費用と設計費用との合計であり、生産費用については、従来どおりの議
論でも良いが、設計費用については、設計パラメータ調整費用の差を見る必要が
ある。設計費用は、科学的調整の費用と試行錯誤的な調整の費用との合計とみな
せる。日本企業の設計パラメータを調整するスピードが速いとすると、モジュー
ル数が多く、既知の科学的知識の少ない(現場試行錯誤への依存度の高い)「擦
り合わせ型」製品で、設計費用に関する日本企業の比較優位が生じる、という予
想を得る。
キーワード:アーキテクチャ、比較優位、科学的調整、試行錯誤的調整
4. 社会ネットワーク研究会
大戸紹子
「日本における社会ネットワーク調査 2204 結果報告」pp. 313-322
また『赤門マネジメント・レビュー』(AMR)のダウンロード数ランキングも更
新しました。
http://www.gbrc.jp/GBRC.files/journal/amr/rank.html
このうち、有料コンテンツ・ダウンロード数(累計)ランキングの部分をご紹介し
ます。ライブ感を出すために、ニューズレターの読者のため特別に、( )内に先
月(2005年5月25日現在)のランキングと1ヶ月間のダウンロード数も入れてみまし
た。
1 (1→) 高橋伸夫 「論説:日本型年功制の再評価」 532 (+14)
2 (2→) 高橋伸夫 「連載:英文論文のススメ」 449 (+16)
3 (3→) 藤本隆宏 「連載:Field-Based Research
Methods」 426 (+22)
4 (5↑) 高橋伸夫 「連載:ぬるま湯的体質の研究が出来るまで」 359 (+19)
5 (4↓) 高橋伸夫・新宅純二郎 「Resource-Based Viewの形成」
358 (+16)
6 (6→) 高橋伸夫 「ペンローズ『会社成長の理論』を読む」 328 (+9)
7 (7→) 森 摂 「潮流2003 第五回 2006年問題の衝撃(下)」 302
(+1)
8 (8→) 藤本隆宏 「新製品開発組織と競争力」 280 (+12)
9 (9→) 阿部 誠 「連載:消費者行動のメカニズムを探る」 250 (+3)
10(10→) 森 摂 「潮流2003 第四回 2006年問題の衝撃(上)」 227
(+1)
無料コンテンツ・ダウンロード数(累計)ランキングもご紹介しましょう。
1 (1→) 藤本隆宏 「生産システムの進化論」 963 (+34)
2 (2→) 小川紘一 「光ディスク産業のビジネス・アーキテクチャとその変遷」
929 (+50)
3 (3→) g新部 裕 「フリーソフトウェア活動と国際協力」 829 (+11)
4 (4→) 原田信行 「日本におけるコンテンツ産業の可能性」 786 (+20)
5 (6↑) 林 隆一 「電子部品企業のビジネスモデル」 733 (+20)
6 (5↓) 田中辰雄 「携帯電話産業におけるネットワーク外部性の実証」
728 (+13)
7 (7→) 松原義継 「あるビデオゲームの開発事例」 722 (+10)
8 (8→) 椙山泰生・太田原準「中国企業の競争力と製品アーキテクチャ」
691 (+19)
9 (9→) 金光 淳 「社会ネットワーク分析パッケージSociometorica」
639 (+19)
10(9↓) 枷場博文 「境界と限界を超えるコミュニティ・イノベーション」
631 (+11)
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