『赤門マネジメント・レビュー』 Vol.4, No.9 発行!!
ダウンロード数ランキングも更新
『赤門マネジメント・レビュー』 Vol.4, No.9が発行されました。
http://www.gbrc.jp/GBRC.files/journal/amr/index.html
目次と要約は下記の通りです。今月号にはありませんが、研究会報告は無料でダ
ウンロードできます。
〔連載:コンテンツ・ビジネスの未来〕 pp.445-458
第四回 日本のコンテンツ競争力と政策のあり方
岸本 周平
「コンテンツ産業の競争力強化のために―取引ルールと資金調達―」
鈴木 寿一郎
「プロデューサーの重要性とその育成活動」
コンテンツ産業もまた産業として国際的な競争を行っており、競争力をどう
やって高めるかという問題をたてることができる。たとえば、全般的にアメリカ
製のコンテンツの国際競争力は日本・ヨーロッパに比べて高いことが多い。また
コンテンツの種類によっても違いがあり、日本の場合、(実写)映画の競争力は
弱いが、ゲームとコミックは強い競争力を持っている。このようにコンテンツの
競争力に差があるのはなぜだろうか。そしてそれを高めて行く方法があるのだろ
うか。今回はコンテンツ産業の競争力をどう高めるかという観点から二つの報告
を掲載する。
岸本周平氏は、コンテンツ産業の競争力を高めるためには、コンテンツ制作者
への報酬配分を高める必要があると主張する。報酬が低いのはコンテンツの流通
をになうメディア部門(テレビ局や映画会社など)の交渉力が強く、いわば優越
的地位にあるからであり、公正な取引のためのルール作りが必要であると述べ
る。また、コンテンツ制作側の自主性を高めるために資金調達の多様化を進める
必要があり、それを妨げる制度的障壁がまだ残っているとしている。
鈴木寿一郎氏は、プロデューサーの役割の重要性を説く。プロデューサーとは
ディレクターとは違い、ビジネス面を含めて作品を成功させる人のことである。
日本ではプロデューサーの不足が指摘されており、氏の属するC&R社はプロ
デューサーの支援に早くから取り組んできた企業である。
両氏の報告に共通する問題意識は、コンテンツ制作側の地位の強化と思われ
る。日本では、コンテンツを流通する媒体企業、すなわちテレビ局や映画会社の
力が強く、相対的にコンテンツを作る制作側の力が弱かった。これを強める必要
があるというのが両者の共通認識になっている。(要約:田中辰雄)
2. 桑嶋 健一 pp.
459-478
〔連載:ケース研究 機能性化学品の製品開発〕第三回
「光学用透明プラスチックの製品開発プロセスとマネジメント
―日本ゼオン「ゼオネックス」― 」
本稿では機能性化学品のひとつとして、カメラ付き携帯電話レンズの世界シェ
ア90%以上を占める日本ゼオンの光学用透明プラスチック「ゼオネックス」をと
りあげ、その製品開発プロセスとマネジメントについて検討する。従来、製品開
発論では、プロセス型製品の開発では、製品開発組織や開発プロセスにおけるマ
ネジメントの巧拙が製品の競争力を左右するという議論は少なかった。それに対
して本稿では、組立型製品開発において有効とされた「問題解決のフロントロー
ディング」など製品開発プロセスにおけるきめ細かいマネジメントが、機能性化
学品の製品開発においても同様に有効である可能性が指摘される。
キーワード:製品開発、機能性化学品、フロントローディング
また『赤門マネジメント・レビュー』(AMR)のダウンロード数ランキングも更
新しました。
http://www.gbrc.jp/GBRC.files/journal/amr/rank.html
このうち、有料コンテンツ・ダウンロード数(累計)ランキングの部分をご紹介し
ます。ライブ感を出すために、ニューズレターの読者のため特別に、( )内に先
月(2005年8月25日現在)のランキングと1ヶ月間のダウンロード数も入れてみまし
た。もっとも、大学が夏休み中ということもあって、ダウンロード数は、かなり
少なめです。
1 (1→) 高橋伸夫 「論説:日本型年功制の再評価」
566 (+7)
2 (2→) 高橋伸夫 「連載:英文論文のススメ」
492 (+12)
3 (3→) 藤本隆宏 「連載:Field-Based
Research Methods」 464 (+4)
4 (4→) 高橋伸夫・新宅純二郎 「Resource-Based
Viewの形成」 398 (+6)
5 (5→) 高橋伸夫 「連載:ぬるま湯的体質の研究が出来るまで」
395 (+9)
6 (6→) 高橋伸夫 「ペンローズ『会社成長の理論』を読む」
360 (+4)
7 (7→) 藤本隆宏 「新製品開発組織と競争力」
313 (+3)
8 (8→) 森 摂 「潮流2003
第五回 2006年問題の衝撃(下)」 306 (+0)
9 (9→) 阿部 誠 「連載:消費者行動のメカニズムを探る」
271 (+4)
10(10→) 森 摂 「潮流2003
第四回 2006年問題の衝撃(上)」 231 (+0)
無料コンテンツ・ダウンロード数(累計)ランキングもご紹介しましょう。
1 (1→) 小川紘一 「光ディスク産業のビジネス・アーキテクチャとその変遷」
1087
(+20)
2 (2→) 藤本隆宏 「生産システムの進化論」
1060 (+17)
3 (3→) g新部 裕 「フリーソフトウェア活動と国際協力」
853 (+5)
4 (4→) 原田信行 「日本におけるコンテンツ産業の可能性」
827 (+9)
5 (6→) 林 隆一 「電子部品企業のビジネスモデル」
780 (+9)
6 (5→) 田中辰雄 「携帯電話産業におけるネットワーク外部性の実証」
774
(+15)
7 (7→) 松原義継 「あるビデオゲームの開発事例」
754 (+6)
8 (9↑) 金光 淳 「社会ネットワーク分析パッケージSociometorica」
742
(+24)
9 (8↓) 椙山泰生・太田原準「中国企業の競争力と製品アーキテクチャ」
734 (+9)
10(10→)枷場博文 「境界と限界を超えるコミュニティ・イノベーション」
708
(+25)
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