『赤門マネジメント・レビュー』 Vol.4, No.11 発行!!
ダウンロード数ランキングも更新
『赤門マネジメント・レビュー』 Vol.4, No.11が発行されました。
http://www.gbrc.jp/GBRC.files/journal/amr/index.html
目次と要約は下記の通りです。研究会報告は無料でダウンロードできます。
藤本 隆宏 pp.523-548
「アーキテクチャの比較優位に関する一考察」
本稿では、いわゆる「アーキテクチャの産業論」が予想する命題、すなわち
「統合型ものづくり」(Integration-based
Manufacturing)の組織能力を戦後
において構築してきた多くの日本企業は「擦り合わせ型」(Integral
Architecture)の製品と相性が良く、したがって日本の純輸出財の多くは相対的
に「擦り合わせ型」である、という命題の背後にある設計プロセスの論理を考察
する。具体的には、設計の問題を「連立方程式の解の探索」という単純化された
プロセスに置き換え、日本企業は試行錯誤的な解の探索において他国企業より相
対的に効率的である、という仮定のもとで、なぜ日本企業が「擦り合わせ製品」
において「設計費用」の比較優位(リカード的な意味における)を確立する可能
性が高いのかを、簡単な思考実験によって分析する。また、試行錯誤だけでなく
体系的な科学知識にも依存する非常に複雑な擦り合わせ製品の場合に、日本企業
が比較優位を持たない可能性があることを指摘する。
キーワード:アーキテクチャ、比較優位、設計プロセス、統合型もの造り
欧陽 桃花 pp.
549-568
ケース研究
「ハイアールの急速な成長と高始点経営」
本研究はハイアールの事例を研究対象に、ガーシェンクロン理論を援用して中
国家電企業の高速成長のプロセスと原因を明らかにする。後発利益の享受が、ハ
イアールの急成長及び国際競争力を向上させる重要なファクターであると指摘す
る。
キーワード:急速な成長、後発企業、高始点経営
コンピュータ産業研究会 pp.
569-578
大山 聡
「半導体メーカー・半導体装置メーカー 収益性の現状と今後
―日系企業の課題は何か―」
本稿では、半導体市場および半導体装置メーカーの収益性の現状を見た上で、
とくに近年起きている事業領域のシフトにおいて、「委託側」と「受託側」の抱
く期待がズレていることから生じている、日系企業の課題について考察を行な
う。
キーワード:半導体メーカー、半導体装置メーカー、すり合わせ、組み合わせ、
開発委託
社会ネットワーク研究会 pp.
579-588
林靖人・潮村公弘・中嶋聞多
「長野県諏訪地域における企業間ネットワークの構造把握
―水平的企業間ネットワークの浸透範囲の探究―」
社会ネットワーク研究会 pp.
589-598
武田 英明
「技術指向コンピューティングから人間活動指向コンピューティング」
また『赤門マネジメント・レビュー』(AMR)のダウンロード数ランキングも更
新しました。
http://www.gbrc.jp/GBRC.files/journal/amr/rank.html
このうち、有料コンテンツ・ダウンロード数(累計)ランキングの部分をご紹介し
ます。ライブ感を出すために、ニューズレターの読者のため特別に、( )内に先
月のランキングと1ヶ月間のダウンロード数も入れてみました。
1 (1→) 高橋伸夫 「論説:日本型年功制の再評価」
588 (+11)
2 (2→) 高橋伸夫 「連載:英文論文のススメ」
523 (+25)
3 (3→) 藤本隆宏 「連載:Field-Based
Research Methods」 485 (+11)
4 (4→) 高橋伸夫・新宅純二郎 「Resource-Based
Viewの形成」 434 (+16)
5 (5→) 高橋伸夫 「連載:ぬるま湯的体質の研究が出来るまで」
419 (+14)
6 (6→) 高橋伸夫 「ペンローズ『会社成長の理論』を読む」
386 (+9)
7 (7→) 藤本隆宏 「新製品開発組織と競争力」
342 (+12)
8 (8→) 森 摂 「潮流2003
第五回 2006年問題の衝撃(下)」 312 (+3)
9 (9→) 阿部 誠 「連載:消費者行動のメカニズムを探る」
297 (+17)
10(12↑) 桑嶋健一 「新製品開発研究の変遷」
236 (+8)
ということで、今回は桑嶋論文が初のベスト10入りを果たしました。実は、ベス
ト10の入れ替えがあったのは、この『GBRCニューズレター』でランキングを紹介
するようになったNo.111
(2004年6月28日号)以来、初めて(1年5ヶ月ぶり)です。
ちなみに、今年発行したVol.4の中には、ベスト20以内の論文が2本も入っていま
す。
16位 安田 雪・金坂秀雄
「解説:ネットワーク分析用ソフトウェアUCINET(R)の使い方」188
20位 稲水伸行・竹嶋 斎
「解説:ネットワーク可視化の技法―Pajekの使い方」170
安田・金坂論文はVol.4,
No.5、稲水・竹嶋論文はVol.4, No.6で、発行して半年
もたっていません。どちらもソフトウェアのマニュアルとしての利用を考えた解
説で、短期間にGBRCの会員以外からもたくさんのダウンロードがありました。来
月は、1年の総括的な意味合いも込めて、ベスト20までを発表してみたいと思い
ます。
無料コンテンツ・ダウンロード数(累計)ランキングもご紹介します。
1 (1→) 小川紘一 「光ディスク産業のビジネス・アーキテクチャとその変遷」
1181
(+52)
2 (2→) 藤本隆宏 「生産システムの進化論」
1111 (+21)
3 (3→) g新部 裕 「フリーソフトウェア活動と国際協力」
867 (+44)
4 (4→) 原田信行 「日本におけるコンテンツ産業の可能性」
827 (+31)
5 (5→) 林 隆一 「電子部品企業のビジネスモデル」
793 (+22)
6 (5↓) 田中辰雄 「携帯電話産業におけるネットワーク外部性の実証」
809
(+14)
7 (7→) 金光 淳 「社会ネットワーク分析パッケージSociometorica」
797
(+20)
8 (8→) 松原義継 「あるビデオゲームの開発事例」
783 (+19)
9 (9→) 椙山泰生・太田原準「中国企業の競争力と製品アーキテクチャ」
777
(+24)
10(10→)枷場博文 「境界と限界を超えるコミュニティ・イノベーション」
750
(+18)
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