『赤門マネジメント・レビュー』 Vol.5, No.3 発行!!
ダウンロード数ランキングも更新
『赤門マネジメント・レビュー』 Vol.5, No.3が発行されました。
http://www.gbrc.jp/GBRC.files/journal/amr/index.html
目次と要約は下記の通りです。研究会報告は3を除いて、無料でダウンロードで
きます。今月から始まった新企画「ものづくりアジア紀行」も無料コンテンツで
す。
1. 新宅純二郎 pp. 93-96
「ものづくりアジア紀行 第一回 何が韓流ドラマの興隆をもたらしたのか」
2. 小川紘一 pp. 97-170
「光ディスク産業の興隆と発展―コンスーマ市場からコンピュータ市場へ―」
コンスーマ市場で興隆した光ディスク産業がパソコン市場に巨大市場を構築す
るまでの経緯について、日本企業の視点から分析した。まずCD-AudioからCD-ROM
が生まれた経緯、現在のDVDに繋がるドミナント・デザインがCD-ROMによって形
成される経緯およびパソコン市場に巨大なOEM市場が誕生するまで経緯を述べ
た。また日本企業の競争優位が技術力というよりもむしろ製品アーキテクチャの
動態的な変化に左右されている事実、およびモジュラー型に転換する時点から
キャッチ・アップ型工業国が市場参入して日本企業が市場撤退する姿も、多数の
市場データを交えながら明らかにした。光ディスク産業に於ける日本企業と韓
国・台湾・中国企業との関係がパソコン産業に於けるIBMとPCクローン・メー
カーとの関係と同じであり、ここに日本企業の勝ちパターンを考える視点がある
ことも本論文から理解されるであろう。
キーワード:光ディスク、CD-DA、CD-ROM、CD-R、DVD、PC、製品アーキテク
チャ、擦り合せ型、モジュラー型、マイクロ・プロセッサー、ファームウエア、
キャッチ・アップ型工業国、IBM PC
3. アジア自動車産業研究会 pp.
171-208
李兆華・傅学保・折橋伸哉・藤本隆宏
「台湾自動車産業の能力構築―国瑞汽車の事例―」
台湾の自動車産業は、完成車の対中国輸出などが制限される、
国内市場が小さ
い、国内での競争が厳しくシェア変動が大きい、 1社当たりの生産量が少ないな
ど、厳しい制約条件の中での操業を強いられてきた。ところが、その台湾の生産
拠点で、非常に高度なものづくり能力の構築が観察されている。例えばトヨタ系
の国瑞汽車は、数あるトヨタの海外生産拠点の中においても、トヨタ方式
(TPS)が最もよく浸透し、ものづくり能力や改善能力のみならず、進化能力
(能力構築能力)が高いことで知られている。しかしながら、台湾拠点の売上高
は欧米など海外の主要生産拠点に比べれば小さく、その意味ではトヨタ全体に
とって戦略的に最重要な海外拠点とは言い難い。とすれば、同社のグローバル戦
略の中では比較的目立たない存在であったこの台湾企業が、創業から20年で、こ
こまでの能力構築を行うことができた理由と経緯は何か。日本からのトヨタシス
テムの導入のみならず、同社の進化能力を示唆する国瑞汽車オリジナルの工夫に
ついて紹介し、今後の課題についても言及する。
4. コンピュータ産業研究会 pp.
209-224
麻生要一
「ドリームゲート・スクウェアのネットワーク分析
―「起業家志望」を集めたSNSが失敗してしまった理由―」
起業家志望の人を集めて運営されていた「ドリームゲート・スクウェア」とい
うSNSが2005年12月に閉鎖された。内部のリンク構造をネットワーク分析する
と、比較したmixiよりも濃度が低くなっていたことが分かった。「起業」という
強力なキーワードを掲げつつも低濃度となってしまった理由とは一体何なのかを
分析・考察する。
キーワード:ソーシャル・ネットワーキング・サービス、ネットワーク分析、
起業家
また『赤門マネジメント・レビュー』(AMR)のダウンロード数ランキングも更
新しました。
http://www.gbrc.jp/GBRC.files/journal/amr/rank.html
このうち、有料コンテンツ・ダウンロード数(累計)ランキングの部分をご紹介し
ます。ライブ感を出すために、ニューズレターの読者のため特別に、( )内に先
月のランキングと1ヶ月間のダウンロード数も入れてみました。
1 (1→) 高橋伸夫 「論説:日本型年功制の再評価」
635 (+9)
2 (2→) 高橋伸夫 「連載:英文論文のススメ」
582 (+5)
3 (3→) 藤本隆宏 「連載:Field-Based
Research Methods」 522 (+4)
4 (4→) 高橋伸夫・新宅純二郎 「Resource-Based
Viewの形成」 473 (+5)
5 (5→) 高橋伸夫 「連載:ぬるま湯的体質の研究が出来るまで」
457 (+4)
6 (6→) 高橋伸夫 「ペンローズ『会社成長の理論』を読む」
439 (+7)
7 (7→) 藤本隆宏 「新製品開発組織と競争力」
381 (+4)
8 (8→) 森 摂 「潮流2003
第五回 2006年問題の衝撃(下)」 324 (+2)
8 (9↑) 阿部 誠 「連載:消費者行動のメカニズムを探る」
324 (+3)
10(10→)安田 雪 「ネットワーク分析用ソフトウェアUCINET(R)の使い方」
301
(+14)
無料コンテンツ・ダウンロード数(累計)ランキングもご紹介します。
1 (1→) 小川紘一 「光ディスク産業のビジネス・アーキテクチャとその変遷」
1317
(+20)
2 (2→) 藤本隆宏 「生産システムの進化論」
1229 (+22)
3 (3→) g新部 裕 「フリーソフトウェア活動と国際協力」
998 (+23)
4 (4→) 原田信行 「日本におけるコンテンツ産業の可能性」
924 (+7)
5 (5→) 林 隆一 「電子部品企業のビジネスモデル」
902 (+15)
5 (6↑) 金光 淳 「社会ネットワーク分析パッケージSociometorica」
902
(+16)
7 (7→) 田中辰雄 「携帯電話産業におけるネットワーク外部性の実証」
860 (+8)
8 (8→) 椙山泰生・太田原準「中国企業の競争力と製品アーキテクチャ」
857
(+13)
9 (9→) 枷場博文 「境界と限界を超えるコミュニティ・イノベーション」
850
(+18)
10(10→)松原義継 「あるビデオゲームの開発事例」
838 (+10)
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