GBRCニュース   2008.03.31

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『赤門マネジメント・レビュー』 Vol.7, No.3 発行!!

 

『赤門マネジメント・レビュー』 Vol.7, No.3が発行されました。

http://www.gbrc.jp/journal/amr/index.html

目次と要約は下記の通りです。「研究会報告」「ものづくりアジア紀行」は無料

コンテンツです。

 

なお、今月号から副編集長に天野倫文 東京大学大学院経済学研究科准教授が加わ

り、編集委員会がパワーアップしました。奥付にもクレジットされています。主

に経営学輪講の編集を担当する予定ですのでお楽しみに。

 

【査読つき研究ノート】

富田純一

「サプライヤーによる提案型開発アプローチの可能性

 ―顧客を巻き込むソリューション戦略―」

pp. 129-150

 

要約:サプライヤーが製品開発を行う際、顧客企業の要求に応えるのはもちろん

のこと、時には彼らの抱える問題を先取りしてその解(ソリューション)を提案

し、刺激を与え、顧客を巻き込みながら問題解決を図っていくことも必要であ

る。ではサプライヤーは一体どのようにしてそうしたソリューション提案を実現

していけばよいのだろうか。本稿では、住友スリーエムの自動車用樹脂面ファス

ナーの開発事例の分析を中心に、サプライヤーにおけるソリューション戦略のあ

り方を検討する。

キーワード:サプライヤー、提案型開発、ソリューション戦略

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【研究会報告】

有住嘉暢

「拡大する電子マネー業界とEdyのポジショニングについて」

pp. 151-170

 

要約:2001年ビットワレット株式会社が電子マネー「Edy」のサービスを開始して

以来、電子マネー業界は拡大の一途を辿っている。しかし日本では依然、現金に

よる決済が主流であり、電子マネーの決済比率は低いレベルに留まっている。電

子マネーがより多くの消費者に利用されるためには、利用可能店舗の拡大をベー

スにユーザ利便性を高めることにより、現金により近い通用性を実現していかな

ければならない。加えて、現金では提供できない電子マネー独自の便益を継続的

に提供していく必要がある。その第一弾として開始した「Edyスマイルクーポン」

サービスは、利用者と加盟店を結び付け、両者に対して現金では実現できない高

い付加価値を提供するサービスである。同サービスを実施することで得られる購

買情報は、加盟店でのマーケティング活動を支援する価値ある情報となってい

る。今後、ユーザ指向を強く意識し電子マネーを普及させる施策を継続すれば、

電子マネーの通用性は向上し、利用者に広く受け入れられることになるであろ

う。各サービス提供事業者はお互いに競い合うのみではなく、利用者や加盟店の

利便性の拡大を企図して「共創」することが重要となる。特定の事業者が自己の利

益のみを最大化しようとする限り、電子マネー業界の真の拡大は望めないであろ

う。

キーワード:電子マネー、Edy、通用性、規模、電子クーポンサービス、マーケ

ティング支援サービス、規格間競争、ユーザ指向

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【ものづくりアジア紀行 第二十三回】

天野倫文

「ベトナムの躍動と台湾企業の企業家精神」

pp. 171-184

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