『赤門マネジメント・レビュー』 Vol.9, No.7 発行!!
『赤門マネジメント・レビュー』(AMR) Vol.9, No.7が発行されました。
http://www.gbrc.jp/journal/amr/index.html
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目次と要約は下記の通りです。
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< 査読つき論文 >
佐々木久臣・糸久正人
「『7M+R&Dアプローチ』によるものづくり企業の組織能力測定と
企業収益性の関係」pp.559-598
本稿では、ものづくり企業の組織能力を測定する視点として「7M+R&Dアプロー
チ」を提示し、企業収益性の指標である総資産利益率(ROA)との関係を検討す
る。「7M+R&Dアプローチ」とは、ものづくりに関する重要な組織能力である、
Man、Machine、Material、Method、Market、Money、Management、R&Dの8項目を用
いてものづくり企業の組織能力の評価を行うものである。これら8項目の評価点を
合算した指標を「ものづくり組織能力(MOC)」と定義する。この「7M+R&Dアプ
ローチ」を用いて、国内外の16企業のものづくり現場に対するインタビュー調査
を実施してMOCを算出し、同時に各々の企業の当該年のROAも算出した。これらMOC
とROAについてスピアマンの順位相関係数を求めたところ、ρ=0.76で正の関係に
あることが分かった。これは企業の「ものづくり組織能力(MOC)」の高低が、
「総資産利益率(ROA)」の高低と相関があることを示している。したがって、企
業のROAを向上させるためにはMOCを向上させればよいことになる。すなわち、MOC
を構成する「7M+R&D」の各要素の一部または全てについて改善を行えば、それに
見合ったROAの改善が見込めることになる。この手法は、ものづくり企業の利益改
善を図りたい企業経営者やコンサルタントに対し、「7M+R&D」のどの分野を改善
すべきかの優先順位の指針を与えるものとして活用が期待される。
キーワード:組織能力測定、ものづくり、7M+R&Dアプローチ
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< 経営学輪講 >
田口洋・高橋伸夫
「半導体光露光装置は技術的限界を乗り越えたのか?
―経営学輪講Henderson (1995)」pp.599-606
かつて、半導体の光露光装置は、「物理的法則」によって技術的限界を迎える
と考えられていたために、次世代技術として、X線や電子ビームを用いた装置の開
発が進められていた。しかし実際には、ユーザーの要求や選好の変化、部品性能
の向上、および補完技術の進歩によって、光露光装置は「物理的法則」が示して
いた技術的限界を乗り越え、依然としてドミナント・デザインであり続けている
とHendersonは主張する。果たして、本当にそうだったのか?
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< コンピュータ産業研究会 >
山上俊彦
「情報ネットワークや組み込みソフトウェアを活かして価値を創造」
pp.607-620
本稿では、携帯電話を中心とする組み込みソフトウェア会社の視点から見た21
世紀における現代工学の方向性を論ずる。まず、アンチガラパゴス論として、巷
間にいわれる日本の携帯は特殊な進化を遂げてグローバルに適用できなくなった
との世評に反駁する。次に、オフショア開発、オープンソース、クラウドコン
ピューティングの三大課題に直面するソフトウェア産業の現状を鳥瞰し、現代ソ
フトウェア工学の方向性として越境ソフトウェア工学という概念を提起する。続
いて、携帯電話データサービスの現状と、制約、多様性、変化という携帯電話に
おける三大課題、そしてApple、Googleというふたつの黒船の到来が携帯電話ソフ
トウェアおよびサービスにどのような影響を与えているかを論ずる。あわせて
サービスにおける総合エンジニアリング、および、プラットフォームを作るため
の標準化エンジニアリングについて述べる。最後に、越境ソフトウェア工学を前
提にした現代大学教育について示唆を行う。
キーワード:組み込みソフトウェア産業、携帯産業、Apple、Google、標準化エ
ンジニアリング、オープンソース
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< ものづくり紀行 第四十七回 >
岸保行「台湾日系ものづくり企業を訪ね歩いて
―台湾人長期勤続マネジャーのキャリア・ヒストリーから見えて来るもの」
pp.621-634
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