GBRCニュース   2012.05.14

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『赤門マネジメント・レビュー』 Vol.11, No.4 発行!!

 
AMRのツイッターアカウント http://twitter.com/akamonmr
 
『赤門マネジメント・レビュー』(AMR) Vol.11, No.4が発行されました。
http://www.gbrc.jp/journal/amr/index.html
<研究会報告> は無料コンテンツです。
 
目次と要約は下記の通りです。
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< 査読つき研究論文(有料) >
 
糸久正人
「オーバーラップ型製品開発におけるフロントローディングの効果」
pp. 237-254
 
本稿の目的は、オーバーラップ型製品開発プロセスにおけるフロントローディン
グの効果を分析することである。具体的には、相互依存関係にある製品設計(上
流)と量産準備(下流)のプロセスにおいて、上流でロバストネスを確保するタ
グチメソッドを導入した場合、どのようなメカニズムでリードタイムが短縮する
のか、ということを検証した。A社における事例分析および29の製品開発プロジェ
クトに対するアンケート調査の結果から、上流に多くの工数配分を行うフロント
ローディングを実施することで、上流と下流の間でとりあえずの情報のやり取り
を介したオーバーラップが促進し、製品開発リードタイムが短縮する、という知
見を得た。
 
キーワード:オーバーラップ、フロントローディング、製品開発マネジメント
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< 査読つき研究ノート(有料) >
 
陳 晋
「中国自動車市場の変化と日欧米韓中企業の戦略に関する比較分析
 ─セダン販売上位グループメーカーを中心に」
pp. 255-276
 
本稿は近年の中国自動車市場の変化と上位日欧米韓中各社の競争戦略、特に急成
長を見せた欧米韓中系メーカーの成長要因と日系メーカーの成長が遅れている原
因を分析するものである。リーマンショック以降、中国の内陸部や農村部の自動
車市場は沿海部より速いスピードで成長し、富裕層と共に中間消費層(ボリュー
ムゾーン)の購買も急速に拡大している。それに加え、中国政府の小型車購入奨
励、農村部販売奨励などの政策も追風になり、小型車を中心とした車の販売が急
拡大している。このような中国自動車市場の環境変化に適応して、欧米系企業は
長年生産してきた旧モデルと部品現地調達の優位性を活用しながら、小型車中心
のフルモデル戦略を展開した。また、中国系企業は外資系モデルを模倣した低価
格車の大量生産で成長している。韓国系の現代と日系の日産では、中型車中心か
ら小型車中心の車種戦略への速やかな転換が行われ、現地ニーズに合わせた製品
を開発した結果、ブランドを着実に浸透させている。それに対して、日系のホン
ダとトヨタは中型車から小型車への転換が遅く、また部品の現地調達の展開も遅
れていたためコストダウンができず、中国市場での成長に大きな遅れが見られ
る。これらの現状から、新興国市場の台頭と経営環境の変動に対して、日本企業
は日本や先進国を基軸としたマネジメントから、新興国市場のニーズに応えるた
めに現地製品のR&Dや部品の現地調達を含んだ新しいグローバルなマネジメントが
求められているといえる。
 
キーワード:中国自動車市場、ボリュームゾーン、小型車、部品の現地調達、
      現地製品のR&D
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< 査読つき研究ノート(有料) >
 
浜松翔平・岸本太一・岸保行
1980-2000年代における静岡県中遠・西遠地域製造業の変容実態(1
 ─中遠・西遠地域データ分析シリーズ 規模・存続編」
pp. 277-294
 
本論は、静岡県中遠・西遠地域データ分析シリーズの第1弾である。全4シリーズ
で構成され、それぞれ別の面にフォーカスを当て、同地域製造業の1980年代から
2000年代における変容の実態把握を試みている。本論の焦点は、規模と存続であ
る。1990年以降も、同地域製造業の経済活動規模は、維持に留まらず、拡大さえ
している。その拡大の主役の一端は、長期存続する中企業層が担っている。この2
点が最も強調したい事実である。
 
キーワード:静岡県中遠・西遠地域、マクロデータ分析、規模・存続
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< コンピュータ産業研究会 >
 
八代峰樹
Yahoo! JAPANとコンシューマネットビジネスの動向」
pp. 295-304
 
日本のインターネットの利用者は現在9,000万人を超えた。日本のポータルサイト
の中で、Yahoo! JAPANはシェアが1番で幅広い層に受け入れられている。ポータル
サイトの本質とは、「情報を流通させるためのコミュニティ」である。そのため
には、ユーザーが使っていて心地よいサイトを作る必要がある。コンシューマビ
ジネスの中で、ECサービスについては現在市場規模が拡大しており今後も無視で
きない。Yahoo! JAPANECサービスの他にもソーシャルゲームや電子書籍を今後
重視していき、インターネットを通じて人々の生活をよりよいものにするよう努
力していく。
 
キーワード:インターネット、ポータルサイト、コンシューマビジネス

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