GBRCニュース   2013.03.18

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今週のABAS新刊

 Takahashi, N., & Takamatsu, T. (2013).

 UNIX license makes Linux the last major piece of the puzzle.

 
新生ABASは、隔週刊で論文をリリースしていきます。 
ABASの日本語サイト」からダウンロード可能です。 
http://www.gbrc.jp/journal/abasjp/ 
 
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Takahashi, N., & Takamatsu, T. (2013). 
UNIX license makes Linux the last major piece of the puzzle. 
Annals of Business Administrative Science, 12, 123-137. 
doi: 10.7880/abas.12.123 (forthcoming). 
Download (Available online March 17, 2013) 
 
UCB (University of California at Berkeley)で開発されたUNIXBSDは、1992 
年から1994年にかけて、AT&Tが起こしたライセンスに関する訴訟に巻き込まれて 
いた。他方、当時、AT&Tのライセンスに触れないフリー・ソフトウェアとして 
UNIX再現版システムを開発していたGNUプロジェクトのジグソー・パズルは、カー 
ネル(kernel)を除いてほぼ出来上がっていた。まさにその「最後のピース」とし 
て渇望されていたカーネル、すなわちAT&Tのライセンスから自由で、かつソー 
ス・コードが公開されているフリー・ソフトウェアであるUNIX風カーネルとし 
て、Linuxが登場したのである。UNIX型のOSはもともとツールと呼ばれる単機能 
プログラムの集合体であるために、差し替えがうまくいきやすい。こうした条件 
の下で、「PCで動くUNIX」のフリー・ソフトウェアが、ごく短期間のうちに完成 
した。Linux成功の本質は、奇跡的な投入のタイミングにあった。無償、オープ 
ン・ソースという条件を揃えても、この現象には再現性がないのである。 
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とりあえず論文の内容を日本語で紹介しますが、著者本人による公式の要約では 
ないので、ご注意ください。正確に内容をお知りになりたい方は、ぜひ英語の論 
文をダウンロードして、読まれることをお勧めします。なお、お気づきではない 
かもしれませんが、英語版のサイトもあります。 
http://www.gbrc.jp/journal/abas/index.html 
 
ABASに掲載された論文の最終バージョンは、DOIを付与して2ヶ月に1号のペース 
でまとめて、独立行政法人科学技術振興機構(JST)の電子ジャーナル・サイト 
J-STAGEに登載され、Google Scholarにもデータが提供されます。 
http://www.jstage.jst.go.jp/browse/abas/ 
 
またABAS掲載論文は、学術雑誌論文を中心とした学術情報を検索して利用でき 
る世界的なオンライン・データベースEBSCO host (有料)にも逐次収録されて、 
全文ダウンロード可能です。 

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