今週のABAS新刊
Kuwashima, K. (2014).
How to use models of organizational decision making?
新生ABASは、隔週刊で論文をリリースしています。
「ABASの日本語サイト」からダウンロード可能です。
http://www.gbrc.jp/journal/abasjp/
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Kuwashima, K. (2014).
How to use models of organizational decision making?
Annals of Business Administrative Science, 13, 215-230.
doi: 10.7880/abas.13.215 (forthcoming).
Download (Available online May 11, 2014)
組織の意思決定を説明する場合、分析の視点やモデルを明確に意識せず、暗黙の
内に組織が合理的な判断を繰り返したと仮定することが多い。しかし実際には、
合理性だけでは説明できない場合もあるし、さらに、ある1つの組織的な意思決
定でも、分析に使用するモデルによって解釈が異なる可能性もある。本稿では、
Allison (1971)とLynn (1982)の古典的な研究を参照しながら、分析枠組みとし
ての組織的意思決定モデルの意義と、その使い方について検討する。Allison
(1971)とLynn (1982)の研究は、いずれも複数のモデルを用いて 組織的な意思決
定を効果的に説明している点では共通しているが、その使い方には違いがある。
Allison (1971)はキューバ危機を3つのモデルで分析し、アメリカとソ連の意思
決定について3通りの解釈を示す。ある1つの現象に対して複数のモデルを用いて
多面的な説明を試みるのが Allison流のモデルの使い方である。それに対して
Lynn (1982)は、日本とアメリカの鉄鋼企業の新技術導入を対象として、企業ご
とに1つのモデルを選択し、その意思決定を説明する。複数のモデルを比較検討
した上で、分析者自身が、最も説明力が高いと考えるモデルを用いて説明するの
が、Lynn流のモデルの使い方である。組織的な意思決定の分析を効果的に行うた
めには、(1) 分析フレームワークとしてのモデルを明確に意識し、その上で、
(2) Allison流の使い方(複数モデルによる多面的な説明)をするのか、Lynn流の
使い方(最適なモデルによる説明)をするのかを、目的にあわせて選択することが
重要である。
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とりあえず論文の内容を日本語で紹介しますが、著者本人による公式の要約では
ないので、ご注意ください。正確に内容をお知りになりたい方は、ぜひ英語の論
文をダウンロードして、読まれることをお勧めします。なお、お気づきではない
かもしれませんが、英語版のサイトもあります。
http://www.gbrc.jp/journal/abas/index.html
ABASに掲載された論文の最終バージョンは、DOIを付与して2ヶ月に1号のペース
でまとめて、独立行政法人科学技術振興機構(JST)の電子ジャーナル・サイト
J-STAGEに登載され、Google Scholarにもデータが提供されます。
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る世界的なオンライン・データベースEBSCO host (有料)にも逐次収録されて、
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