J-STAGEに全面移行して
『赤門マネジメント・レビュー』Vol.16, No.1 発行!!
■AMRのツイッターアカウント http://twitter.com/akamonmr
『赤門マネジメント・レビュー』(AMR)は、第16巻からJ-STAGEに全面移行し、
偶数月25日発行のオープン・アクセスの隔月刊誌に生まれ変わりました。
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/amr/-char/ja/
同時に、隔月刊化にともない、早期公開も始めました。
J-STAGEの「早期公開」(Advance Publication)は、巻・号・ページ等の書誌情報
が未確定の論文を公開できる機能です。早期公開版も本公開版も同じDOIが付与
され、同一の論文として扱われ、Google Scholarにもデータが提供されます。
早期公開された論文は2ヶ月に1号のペースでまとめて、巻・号・ページ等を
確定してからJ-STAGEで本公開されます。
ということで、2月25日に、予定通り記念すべき第一号
『赤門マネジメント・レビュー』(AMR) Vol.16, No.1が発行されました。
バックナンバー検索が便利な
http://www.gbrc.jp/journal/amr/index.html
も、まだ生きています。
目次と要約は下記の通りです。むちろん、すべて無料コンテンツです。
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<査読つき研究論文>
柴田友厚, 児玉充, 鈴木潤
「二刀流組織からみた富士フイルムの企業変貌プロセス」
pp.1-22
探索と活用という目的と性質が違う二種類の活動を、企業内で分離させながらも
共存させる二刀流組織の考え方が提示されてきた。しかし、企業内の探索と活用
の関係性は状況に応じて異なるにもかかわらず、先行研究はその違いを考慮して
いないために有効性と妥当性に限界がある。本稿は、探索製品と主力製品の製品
代替性に注目して、二刀流組織を共食い型と補完型の二つに類型化し、各々経営
課題と有効なマネジメントが異なることを議論する。そして富士フイルムの詳細
な事例分析から、デジタル化の波を生き延びた要因の一つは、状況適合的な二刀
流組織のマネジメントを行った点にあることを主張する。
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<経営学輪講>
秋元創太, 三富悠紀, 井上剛
「リードユーザーが生み出す製品コンセプトは本当に優れているのか?
経営学輪講Urban and von Hippel (1988)」
pp.23-34
ユーザーイノベーションに関連する研究は、非常に多岐な分野へと広がっている。
それに伴って、ユーザーイノベーションを起こせるような先駆的な顧客、所謂
リードユーザーの特定が着目されている。本稿では、(1)はじめてリードユーザー
を特定し、(2)特定したリードユーザーが考案した製品コンセプトを評価するプロ
セスを構築し、第三者から高い評価を得ることの二つの貢献をした Urban and
von Hippel (1988) の解説と評論を試みる。その上で後続の研究を確認し、
リードユーザーによって生み出された製品コンセプトが本当に優れているのかに
ついて疑問を提示していく。
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<ものづくり紀行>
新宅純二郎, 二又俊文, 吉岡(小林)徹, 許經明, 瀬川晶子
「ヨーロッパのイノベーション」
pp.35-60
本稿は、2016年8月にフィンランドとドイツで実施した調査にもとづいたもので
ある。前半では「ヨーロッパの産学連携」と題して、フィンランドのイノベーシ
ョン基盤とドイツの産学連携で重要な役割を果たしているフラウンホーファー研
究機構について紹介する。後半では「変貌するレガシー欧州企業」と題して、欧
州を代表する大企業の戦略転換や組織改革について紹介する。まず、フィンラン
ドのノキアが、端末部門のマイクロソフトへの売却など大規模なリストラの後ど
のように高収益企業に変貌しつつあるかについて紹介する。また、ドイツのシー
メンスが、全社R&D組織を中心にして、Industry 4.0やIoT時代にどのように取
り組もうとしているかについて述べる。
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電話 050-3825-0915
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