Annals of Business Administrative Science (ABAS)
Volume 19, Issue 3 がJ-STAGEに本公開されました
Annals of Business Administrative Science, Volume 19, Issue 3
が、4月15日にJ-STAGEで刊行されましたので、お知らせいたします。
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/abas/
今回、Volume 19, Issue 3に掲載されたのは下記の論文3本です。
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Kuwashima, K. (2020).
A role model of large-scale university-industry collaboration in Japan:
The case of Chugai Pharmaceutical and Osaka University.
Annals of Business Administrative Science, 19(3), 81-96.
https://doi.org/10.7880/abas.0200422a
(Available online June 5, 2020)
2010年代半ば、日本では10年100億円もの大規模な産学連携が登場した。本稿で
は、その先駆的な事例である中外製薬と大阪大学の創薬研究プロジェクトを取り
上げ、それが実現された背景を探る。一般に、産学連携に参加する企業が最も重
視するのは、投資に見合う成果(大学の貢献)を得られるかどうかである。本事例
において、中外製薬が100億円の投資を決断する鍵となったのは、大阪大学が文
部科学省の世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)に採択され、十分な貢
献を期待できる研究能力を蓄積したことであった。その意味で本コラボレーショ
ンは、国がイノベーション拠点の構築を支援し、それが軌道にのった時点で、支
援者を国から企業へとうまく切り替えることで実現されたと解釈できる。こうし
たいわば「政府支援による大型産学連携」は、今後の産学連携の1つのロールモ
デルとなる可能性がある。
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Huang, W. (2020).
The impact of user interactions on freemium game performance.
Annals of Business Administrative Science, 19(3), 97-109.
https://doi.org/10.7880/abas.0200429a
(Available online June 11, 2020)
A社のProject Rは、(a)ゲームのプレイ料金を基本的に無料にして多数のユーザ
を獲得し、(b)その中から少数の課金ユーザを作り出して収益を上げるフリーミ
アムモデルのゲーム事業である。Project Rでは、収益増加のために、課金能力
ブーストアイテムを追加した。すると、当初、月間売上高は20%増加したが、2か
月後には既存の無課金ユーザのプレイ時間が減り、新規の無課金ユーザの離脱も
増えてしまった。こうした課金能力ブーストアイテムの投入は(a)と(b)のバラン
スを崩し、長期的には収益を減少させ、ゲームを短命化してしまうのではないか。
そこで本稿ではシミュレーションを行い、そのことを確認した。
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Aizawa, A. (2020).
Why fuel economy fraud happened in the Japanese automotive industry?
Annals of Business Administrative Science, 19(3), 111-125.
https://doi.org/10.7880/abas.0200522a
(Available online June 15, 2020)
1970年代のオイルショック、1990年代以降の環境問題、さらに日本政府の経済的
施策が燃費競争を加速し、燃費性能が重要な競争指標になった。ところが、燃費
を計測する技術者からすれば、燃費は (i) 曖昧でかつ種々の要因で変動する不
安定な指標で、しかも、(ii) 安全性に影響しないリコール対象外の品質だった。
そこに燃費競争圧力がかかったために、燃費計測は現場で恣意的となり、やがて
それが常態化して、2016年以降、組織的な不正行為として、日本の自動車業界で
次々と発覚していった。
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各コンテンツには、早期公開の段階で、すでにDOIが付与されていて、CrossRef
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https://doi.org/10.7880/abas.0150805a
と入力すると、論文がダウンロードできます。
上記の論文は、いずれも既に早期公開版を公開しておりますが、早期公開した論
文はこうして2ヶ月に1号のペースでまとめて、巻・号・ページ等を確定してか
らJ-STAGEで本公開されます。早期公開版は、今回の本公開版と同じDOIが付与
され、同一の論文として扱われ、Google Scholarにもデータが提供されます。
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