もどる
 GBRCについて

東京大学大学院経済学研究科との関係 

 東京大学大学院経済学研究科・経済学部には実質的な飛び級制度があり、優秀な学生に対して学部4年から大学院教育を始め、修士課程を1年で修了することを目指す「経営特修コース」が2001年度からスタートしました。このコースでは、21世紀型の人材「フィールド・ベース・プロフェッショナル(FBP: Field-Based Professional)」を育成するために、学生に対して、現場感覚に根ざした「問題発見能力」を磨くOJT型の企業研究を必須としています。さらに、このプログラムを通じて、知的財産形成や産学連携活動の形で直接、社会的・経済的に貢献することも目標とされています。
 そこで同研究科では、まず文部科学省の2000年度・2001年度の教育研究拠点形成支援経費を受けて「ビジネスモデル開発室」を2001年3月にオープンさせ、ビジネスモデル特許出願、ライセンス契約、コンサルティング契約の産学連携の実績を積み上げてきました。さらに、丸の内アカデミック・スイーツ(MAS)内に「丸の内サテライト・オフィス」を開設することを決め、大学本体では難しい機動的な活動を行うために、さらにMASのセンター機能を果たすために、関係教官有志が中心になってNPO法人グローバルビジネスリサーチセンター(GBRC)を2002年3月22日に設立したのです。同研究科はGBRCとの間で、同オフィスの運営をGBRCに委託する合意書を2002年8月2日に交わし、同オフィスは国立大学初のNPO運営方式で2002年9月に新しい丸ビルとともにオープンしています。
 その後、2004年4月の東京大学の法人化に際し、最初の5年間、法人化により本格化した東京大学の文系研究者の産学連携活動の発進に協力することもGBRCの活動の大きな柱となりました。東京大学産学連携本部との間で、東京大学の文系研究者による産学連携活動を推進するための基本合意書を締結し、承認を受けてGBRCのロゴマークに「東京大学の文系研究者のためのエージェント」というキャッチフレーズを併記して活動するとともに(2009年7月まで)、その間、2004年12月からの2年間は、実際に、東京大学本郷キャンパス内の産学連携プラザにGBRC事務局を置いて、東京大学の文系研究者のためのエージェントとしての活動にも精力的に取り組みました。
 また、ほぼ同時並行で、東京大学大学院経済学研究科の「ものづくり経営研究センター」(MMRC)が、2003年7月17日に21世紀COEプログラムとして採択され、さらに2008年6月18日には、今度はグローバルCOEプログラムとして採択されました。ここで「COE」とは、センター・オブ・エクセレンス(卓越した拠点)の略で、大学に世界最高水準の研究拠点をつくるための文部科学省の制度です。GBRCは、当初からMMRCと密接に連携して活動することがCOEプログラムの計画調書にも盛り込まれており、たとえば、MMRCがプロデュースして、2004年7月から、東京駅前の三菱ビル「コンファレンススクエアM+」を会場として始めた「ものづくり寄席」の運営にもGBRCがあたっています。なお同研究科では、MMRC及び「ものづくりインストラクター養成スクール」を研究・教育部門として傘下に置く「経営教育研究センター」(MERC)を2005年9月7日に発足させ、2008年10月1日には、正式に経済学研究科附属施設として「附属経営教育研究センター」となりました。MERCの研究教育プログラムは、GBRCのリエゾン機能を最大限に活用することで、国際共同研究、産業界からの受託研究、大学の知的財産を活用した産学連携プログラム、さらには社会人向けの経営教育といったように、機動的で多彩な拡充が図られつつあります。

Copyright © 2002-2009 Global Business Research Center. All rights reserved.