コンテンツビジネス研究会は、テレビゲームなど娯楽性の高いビジネス産業に関する情報交換の場です。

第52回 2017年 7月31日(月) 開催

遊びからビジネスへ―オーラル・ヒストリーで読み解くゲーム・ビジネスのはじまり

報告者
筑波大学システム情報系 准教授
生稲史彦氏


プロフィール
1995年 東京大学経済学部卒業、同大学大学院進学
2004年 一橋大学イノベーション研究センター専任講師
2006年 文京学院大学経営学部専任講師
2011年 筑波大学システム情報系准教授、現在に至る
博士(経済学)
日時
2017年 7月31日(月) 19:00〜22:00

[講演要旨]
  産業はいかに始まるのだろうか。日本を代表するコンテンツビジネスであるゲームのビジネス化を題材に産業のはじまりを考えてみたい。
 先行したアメリカの影響を受けて、1970年代以降、日本でゲームのビジネスが立ち上がった。産業化、すなわちビジネスが成立した後については多くの研究成果、著作があるが、産業の成立期については資料が十分とは言えない。 そこで、われわれは産業の成立に携わった人々へのインタビュー調査を実施し、オーラル・ヒストリーを収集している。今回はその研究成果を紹介する。
 オーラル・ヒストリーを収集すると、コンピュータ・ゲームというイノベーションを成し遂げた人々に見えていた原風景を見て取ることができる。そうした原風景の再現が、現在のビジネスと研究にとってどのような意義があるのか。 オーラル・ヒストリー収集を実施する上での課題とあわせて、参加者と意見を交換したい。